政府、10月の木材利用促進月間で連携
─ウッド・チェンジ合言葉に見学会など
政府は、木の良さや木材利用に対する関心と理解を促す取り組みを展開する。21年10月施行の都市(まち)の木造化推進法で、10月が「木材利用促進月間」と定められた。木の利用を通じて持続可能な社会への転換を目指す「ウッド・チェンジ」を合言葉とし、総務省、文部科学省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省の6省が連携。地方自治体や産学とともに普及啓発に取り組む。
連携6省は、農林水産大臣を本部長、5省大臣を本部員とする「木材利用促進本部」を立ち上げ、日々の暮らしや建築物に木材を取り入れる国民運動「木づかい運動」を推進する。集中期間となる10月は、7日午前9時から室町三井ホール(東京・中央区)で「木づかいシンポジウム2022」、31日に木材会館(同・江東区)で「木材利用優良施設等コンクール表彰式」を行う。優れた木の空間や製品を表彰するウッドデザイン賞は、入賞を10月6日に発表する(上位賞(大臣賞)の発表は11月9日、表彰式12月7日予定)。
林野庁が21年9月に立ち上げたウッド・チェンジ協議会(正式名称=民間建築物等における木材利用促進に向けた協議会)は、10月およびその前後の月も含めて、メンバーによる中高層木造建築物の見学会を実施する。協議会には、住宅・不動産系団体のほか、民間大手ハウスメーカー、大手不動産会社が名を連ねる。
都市の木造化推進法は、従前の「公共建築物等木材利用促進法」から、21年の改正により名称を変更。木材利用の促進を目指す対象も、公共建築物から建築物一般に拡大された。特に非住宅分野、中高層建築物分野の木材利用促進を進めるのが狙い。
2022.09.16