国交省、不適切な土地利用の対策検討

─違反事例の実態把握へ、全国調査実施

 国土交通省は、土地の取得と利用のあり方について、関連制度を見直し、新たなルールを検討する。各地で発生している不適切な土地利用の防止策を議論する有識者会議を立ち上げた。初回会合では、課題が生じている土地の取引・利用に関する全国調査を実施する方針を明かした。調査結果も活用しつつ、提言をまとめる方針だ。

 土地取引に関する既存の制度には、権利取得段階の情報把握が目的のもの、土地利用段階の規制が目的のもの、またはその両方を目的としたものがある。法律としては国土利用計画法、不動産登記法、都市計画法、農地法、森林法、自然公園法、自然環境保全法が挙げられる。

 一方で、個別法では対処しきれない不適切な土地利用が発生している。国交省が把握したものとしては、▽住宅地に面する国土利用計画法の届出基準面積未満の土地(約726㎡)で、廃棄物や土砂の積み上げが行われ周辺住民から苦情発生▽山林を取得した事業者が利用目的を「未定」として国土利用計画法の届出を行い、後に開発を意図し森林法に基づく届出を行わずに森林伐採▽住宅と農地が混在する大規模な土地を事業者が購入しスクラップヤードを建設、騒音、水質汚濁、ごみ飛散など外部不経済が深刻化─などがある。

 4月から始める全国調査では、こうした事例の発生状況や、防止事例などを調べる。会議は4回開催予定で、法改正も視野に対策を議論する。堤洋介・土地政策審議官は、「人口が減り土地の需要も減退したことから、国土の適切な利用や管理のあり方に国民の意識が高まってきている」と会議設置の背景を語った。

2026.04.03