
建物所有者に代わり第三者が街並み再生
─国交省、景観エリアリノベ制度創設へ

建物所有者に代わり第三者が街並み再生
─国交省、景観エリアリノベ制度創設へ
国土交通省は、景観をなす建築物の所有者に代わって、期間を区切って第三者が建築物群の改修や利活用に取り組む景観エリアリノベーション制度を創設する方針だ。第三者には、景観法が定める景観整備機構を想定。景観整備機構の指定対象に、民間法人を追加することを検討する。空き家・老朽化物件が点在する地方圏の低未利用地域で、良好な景観を再生し、地方への投資拡大につなげる。
民間のまちづくり会社が、所有者から物件を借り受けて特定エリアでリノベーションを行う事例は広がりつつある。一方で、まちづくり会社が新たにその地域で活動する場合、地縁が乏しいため所有者から物件を借り受けるのに苦労するのが現状。物件確保が困難にならないよう、所有者の信用を確保するため、景観法に基づき市町村が指定する景観整備機構を活用する。
機構には、景観保全などに取り組むNPOなどが指定される(25年度末時点で全国のべ113法人指定)。機構の指定対象に民間法人を加え、機構が建物所有者と契約内容・建物利用に関する再生協定を締結し、協定に行政が認可を与えることで信用を得やすくする仕組みを創設する方針だ。市町村が定める景観計画に「景観エリアリノベーション区域」を設け、景観計画と調和しながら連鎖的再生を進めるようにする。実効性を高めるため、補助や税制などで機構への資金調達支援を行うことも検討する。
国交省は、制度活用と官民連携の活性化のため、全国的な機運醸成活動を行うことも視野に入れる。検討中の制度概要は、このほど最終回を迎えた景観と歴史まちづくりに関する作業部会のとりまとめに盛り込まれた。
2026.02.20