
不動産所有者の国籍、ストックも調査
─政府、法人の支配者把握で法整備検討

不動産所有者の国籍、ストックも調査
─政府、法人の支配者把握で法整備検討
政府が公表した外国人政策の方針「外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策」で、不動産所有者の国籍など実態把握を強力に進めることを打ち出した。取引があった時の移転登記時に、登記名義人の国籍などを把握するため、26年度中にシステム整備を行う。既に所有されているストックの所有者の国籍調査にも乗り出す。マンションの投機的取引には、日本人も含めて抑制に向け取り組むことも明記した。
農地や大規模な土地取引(国土利用計画法)、安全保障上重要な土地の取引(重要土地等調査法)などでも、今後の取得に関しては国籍把握のための仕組みが整ってきた。新たな不動産取得者の国籍把握は可能となる一方、取引のない既存のストックに関しては、現行制度では所有者の国籍を把握することができない。そこで総合的対応策では、登記名義人情報から国外居住者の所有状況を「簡易的に試算することを検討する」とした。大都市部でまずは試算する方針だ。
不動産所有者が法人の場合の実質的支配者(BO=Beneficial Owner)の国籍把握も強化する必要性に触れた。国際的なマネーロンダリング・テロ対策の枠組みであるFATFの日本に対する次期審査が28年夏ごろに実施される。審査に向け、政府は全ての法人に対しBO情報の提出を義務付ける新たな法整備を検討している。この法整備と連携して、不動産の実質的所有者を把握する仕組みを検討する。
マンションの投機的取引に対しては「不動産協会の取組をフォローするとともに、マンション取得の実態把握を継続しつつ、業界と連携しながら必要な対応を検討するなど投機的取引抑制に取り組む」と明記。諸外国の事例も参考に検討を行う。
2026.01.30