豊島区、東池袋に若者支援の拠点整備へ

―URの保有地を転貸し、NPOが運営

 東京都豊島区は、若者の居場所を創出する事業を始めた。都市再生機構(UR)との協定に基づき、豊島区はURが保有する不動産を無償で借りて豊島区の選ぶNPO法人の活動場所として無償で転貸する。URは豊島区東池袋4、5丁目で不動産取得も含めた再開発事業を進めており、空き家活用での地域貢献と税負担・維持費などの軽減を実現でき、NPOは自由度の高い活動拠点が確保できる。

 豊島区は18歳になると制度上の支援が乏しい若年層に向けた拠点を設けて地域の活性化につなげる。若者の就労支援拠点を設置する「サンカクシャ」と、若年母子に短期宿泊などで交流支援できる施設を整備する「ピッコラーレ」の2つのNPO法人に、土地・建物2物件を提供する。施設の運営開始に当たって建物改修費の補助や、損害保険料の負担などで若者支援に知見を持つNPOを支援する。財政負担を抑えた官民連携で、今後は周辺の不動産情報などをURと共有しながら、拠点の拡大を図る。豊島区長の高際みゆき氏は「東池袋で全国に先駆けて若者を応援する」と話す。

 サンカクシャは、虐待を受けたことのある若者などが働いて成長する段階を実感できるビストロを夏頃に開業して、若者の就労支援につなげる。ピッコラーレは、サンカクシャの施設利用者も含めた若者の交流や、ショートステイ、デイユースによる母子支援や乳幼児の預かりから、就労キャリア形成や進学相談に至るまで、ふるさとのように利用できる施設とする。

 若者支援はこれまで、乳幼児の親子支援や子育て、未成年の支援はあったが、成年も含む幅広い若年層の総合的な支援は珍しいという。区やNPOらは「こうした取り組みが全国に広がって欲しい」としている。

2025.03.28