
アセットマネジメント各社、今後の相場見通しは楽観的に
―三菱UFJ信託、上期私募ファンド調査
アセットマネジメント各社、今後の相場見通しは楽観的に
―三菱UFJ信託、上期私募ファンド調査
三菱UFJ信託銀行は、「25年度上期 私募ファンド調査」の結果を公表した。調査は、不動産アセットマネジメント会社32社を対象に7月時点で実施した。回答率は47・1%。レンダーの融資姿勢を聞くと「変化なし(良いまま)」「やや改善」「改善」の合計値が87・1%(24年度下期比6・8㌽減)だった。エクイティ投資家の投資意欲は「強い」「やや強い」の合計が、海外投資家で41・8%(4・8㌽減)、国内投資家は42・7%(13・6㌽減)だった。
投資意欲の質問では、海外投資家から「(強い・弱い)のどちらともいえない」とする割合が47・5%(13・0㌽増)に高まっているなど、金利上昇などが投資意欲へ影響した指摘もあったという。不動産コンサルティング部ジュニアフェローの舩窪芳和氏は「金利上昇から『コア投資は厳しい』との声もあるが、賃料上昇を狙うバリューアッド投資への資金流入もあって不動産投資市場は活況」と捉えている。
今後1年間の不動産投資市場に起こる変化を尋ねたところ、「都心部への投資集中」が最も多く、「アセットタイプの選別・細分化」が続いた。次に「利回りの低下」が約20%と大きく増加し、「利回りの上昇」は10%を割る水準に下がった。価格上昇が予測されるアセットは「ホテル」が多く、賃料の上昇も見込める「オフィス」も人気が回復傾向とみられる。
1年後に想定する政策金利の水準は「0・75%」が最も多く、8割以上が「0・75%以上」まで引き上がることを予測している模様だ。今後1年間の不動産投資市場に影響を及ぼす外的要因は「国内金利・日銀政策」が6割に迫って最多。「建築費の変動」と「インバウンド需要」の回答割合も大きく増加した。
2025.09.19