「並ばない万博」が大苦戦

―大阪万博、来場巻き返しなるか

 4月13日から10月13日にかけて半年間にわたり、大阪湾の人工島・ 夢洲(ゆめしま)で開催される「2025大阪・関西万博」。海外からの参加は161ヶ国・地域、9国際機関のほか、開催国・日本の政府や自治体、企業のパビリオンなどで全体を構成する。前売り券の販売不振が伝えられているが、開幕を前に、障害の一つとなっていた煩雑な予約システムの改善を表明、今後の巻き返しを図る。

 前売り券の販売目標は、これまでの国内万博で最も多い1400万枚としたとはいえ、開幕まで1ヶ月を切った段階で実売ベースおよそその6割にとどまった。大きな障害となったのがID登録を必要としたうえ全面的に予約制としたこと。背景には、交通アクセスが大阪メトロ中央線のほか、バスなどに限られる人工島での開催となることから、混雑を分散・回避する「並ばない万博」を掲げたことがある。計画的な会場受け入れで人流をコントロールし、大混雑を回避しようと試みた。

 ビジターは、単に入場券を買い求めるだけでなく、来場日と入場時間を決め、パビリオンによっては事前予約が必須とされた。海外パビリオンの建設が立ち遅れる中、展示内容をはじめとする広報が行き渡らず、目当てのパビリオンも定められない中、予約しようにもできないことに繋がっていた。

 「並ばない万博」が皮肉にも「並ばなくてよい万博」となりそうな事態に危機感を募らせた主催者の協会事務局は、予約なしで入れる当日券やID不要券の発売を表明。予約がない場合、混雑状況や、パビリオンによっては入場ができないが、予約が不要なパビリオンも少なくなく、万博の目玉である世界最大の木造建築「大屋根リング」の回遊は可能、気軽に来場し、イベントやグルメなどを楽しめるよう改めた。

 「建築費高騰・人手不足のあおりを受け、遅れた海外パビリオンも徐々に立ち上がり、「始まれば盛り上がる」との楽観論もある。55年ぶりの大阪万博は、来場を巻き返し、輝きを取り戻せるか、注目される。

2025.03.28