SC上期売上、訪日客増え前年比プラス

―開業は17施設で微減、テナントは飲食増

 日本ショッピングセンター協会によると、24年上期(1~6月)の既存ショッピングセンター(SC)の売上高は大都市を中心にインバウンド客の来館が増加し、前年を上回った。上期に開業したSCは17施設(前年同期は19施設)。下期は18施設(15施設)が開業を予定し、年間では昨年から増加する見込み。

 上期の売上高は1月以降、前年同期比5・1%増、9・8%増、7・4%増、4・8%増、3・9%増、10・7%増と前年を上回り続けている。前年を上回るのは28カ月連続。上期開業SCの平均の店舗面積は6746㎡(1万7102㎡)で、店舗面積1万㎡以上の施設は2施設(7施設)と、小ぶりな施設が多かった。体験価値を充実させる施設が増え、東京では新しいカルチャーを世界に発信する動きがみられた。そのほか、再生可能エネルギーの導入やリサイクルの推進など、環境に優しい施設づくりに力を入れる施設が目立った。最大規模の施設は「虎ノ門ヒルズ ステーションタワー」(東京・港区、店舗面積1万1200㎡)と「三井ショッピングパーク ららテラス 晴海フラッグ」(東京・中央区、1万100㎡)。

 テナント構成は、飲食が28・5%(18・8%)と前年より大きく伸び、最多になった。次いでサービスが27・7%(18・6%)、その他物販が22・4%(35・5%)、食物販が16・5%(9・8%)、衣料品が4・9%(17・3%)。下期の開業予定は、「エミテラス所沢」(埼玉県所沢市、約4万3000㎡)や「ゆめが丘ソラトス」(横浜市泉区、約4万2700㎡)、「そよら成田ニュータウン」(千葉県成田市、約3万5730㎡)など。

2024.08.23