改訂マンション標準管理委託契約書の反映は31%

―管理協調査、内容はカスハラ対応が最多

 マンション管理業協会は「マンション管理トレンド調査2024」をまとめた。昨年9月の国土交通省のマンション標準管理委託契約書改訂を受け、管理委託契約書への反映状況については、「提案し改訂済」と「提案中(未改訂)」がそれぞれ31%となった。「改訂しない」は7%、「検討中」は30%。調査は協会会員(全348社)に対して行い、回答社数は333社。

 管理委託契約書に反映した(する)内容は、「カスタマーハラスメント対応」が49%と最多だった。次いで、「管理業務範囲の明確化」48%、「書面の電子化やIT総会・理事会などDXへの対応」41%、「働き方改革に関する対応」39%、「居住者の高齢化・感染症まん延などへの対応」が36%など。同協会が運営するマンション管理適正評価制度については、「すでに制度に登録したマンションがある」が20%にとどまったが、昨年より6㌽増加した。「管理組合へ提案など対応中」は52%。「特に検討していない」(29%)の回答理由は、自治体運営の「マンション管理計画認定制度の動向がわからないため」や「インセンティブが不明のため」、「高経年のため」などが多かった。

 IT活用や書面電子化などの導入状況では、「ITを活用した重要事項説明」が導入済14%と最多で、検討中も24%あった。次いで、「ITを活用した管理事務報告」が導入済14%(検討中24%)、「ITを活用した総会の開催」が12%(23%)、「契約成立書面の電磁的交付」が10%(29%)、「管理事務報告書の電磁的交付」が4%(35%)など。導入の課題では、「管理組合・本人の同意(承諾)」や「導入コスト」、「従業員への教育・研修」などが多かった。

2024.07.26