マンション総合調査、居住者高齢化進む
―国交省調べ、修繕積立金の不足割合拡大
国土交通省は、全国のマンション管理組合や区分所有者を対象にマンションの管理状況や居住者の管理に対する意識を調査する「マンション総合調査」の23年度の結果をまとめた。調査は5年ごとに実施。世帯主の年齢は70歳以上の割合が25・9%となり、18年度の前回調査から3・7㌽増加した。一方、40歳代以下の割合は21・9%と前回から4・1㌽減り、居住者の高齢化が進んだ。計画期間25年以上の長期修繕計画に基づき修繕積立金の額を設定しているマンションの割合は59・8%で、前回より6・2㌽増加した。
永住意識については、前回は10・4㌽増の62・8%と1980年度の調査開始以来過去最高を記録したが、今回は60・4%と前回より減少した。1戸当たりの修繕積立金は月額1万3054円で、前回より1811円上昇。マンションの完成年次別にみると、15年以降に竣工したマンションの月額の修繕積立金は1万1405円で、全体平均を下回った。計画上の修繕積立金の積立額に対して、実際の積立額が不足しているマンションは1・8㌽増え36・6%に上った。計画に対して20%以上の不足に陥っているマンションの割合は11・7%で、前回より3・8㌽減少した。
今回新たに追加した質問のうち、宅配ボックスの設置の有無については「竣工当初から設置されている」が49・2%で、「後から設置した」8・2%と合わせて、設置済みが57・5%だった。設置台数は「5~9台」が36・1%と最多で、「10~14台」34・9%、「15~19台」が9・0%、「20台以上」が15・2%だった。調査は23年10月~24年3月に実施。1589管理組合、3102区分所有者が回答した。
2024.07.19