戸建て既存住宅の流通・活用促進で調査

―国政研、空き家所有者の課題などを整理

 国土交通政策研究所は、空き家所有者の抱える課題や民間事業者の取り組み事例を調査した「戸建て既存住宅の流通・活用の促進等に関する調査研究」報告書を公表した。住宅を流通・活用させる際の課題について、戸建て既存住宅の所有者にアンケート調査などを実施するとともに、民間事業者団体の既存住宅の流通・活用に関する取り組み実態を調査し、戸建て既存住宅の流通・活用を困難にしている要因などを整理した。

 社会資本整備審議会住宅宅地分科会空き家対策小委員会の昨年のとりまとめによると、空き家所有者は空き家の賃貸・売却に向けた活動をしていないため、「そのままにされている空き家」が相当数に上ると推察している。同調査研究は、戸建て既存住宅の流通・活用を促進するため、21年度から23年度の3カ年で調査を実施した。

 空き家のうち、賃貸・売却用や二次的住宅を除く「その他空き家」は20年間(1998~2018年)で1・9倍に増加し、約7割が戸建て住宅となっている。調査結果によると、空き家が発生するタイミングは、相続や福祉施設等への入所、賃貸物件の借家人の退去などが多い。また空き家の発生には、所有者の意思や親族の都合、残置物の処理、活用方法が分からないなど、複数の要因が関係している。空き家の流通・利活用を阻害している要因には、思い入れや家財処分、賃貸への不安、相談先や情報の不足、価格が見合わない、親族間の合意、近隣との協議などがある。

 空き家の流通・活用を促進するためには、相談窓口などの設置による情報提供や、活用方法の認知・普及、空き家に関する費用の情報提供、専門家などによる支援が重要だとしている。

2024.07.12