住まいのトレンド予測は「断熱新時代」

―リクルート、住宅で多世代の健康を実現

 リクルートの運営する住まい領域の調査研究機関のSUUMOリサーチセンターは、24年のトレンドワードを「断熱新時代」と発表した。国際的に全世代の健康寿命の延伸に室温が重要であることや、住宅の断熱性能を強化する選択肢が増えたこと、学校や公共施設でも注目度が上昇していることなどから、断熱性能への関心が高まっているとみている。

 SUUMOリサーチセンターは、北海道ニセコ町でも冷暖房費を月額約6000円に抑える高い断熱性能を持つ賃貸住宅や、築50年近い戸建てでUA値0・39まで性能を向上するリノベーションの事例を紹介した。加えて、住宅のうち、過ごす時間の長い一部の空間だけで断熱性能を高めるリノベーションを行う選択も可能となったほか、大型マンションや団地でも管理組合が断熱改修を実施する事例があるとした。学校や公共施設でDIYによる断熱強化のワークショップを行う事例などもみられるという。SUUMOの笠松美香副編集長は「住宅の室温と健康との関連が明らかになって断熱性能の高い住宅が増え、消費者が身近な関心事として捉えるようになった」と話す。

 課題として、日本の住宅評価制度が、建物に対する評価が低く、住宅への投資が資産につながらない現状を指摘。鳥取県で中古住宅の性能や品質を価値に反映する新しい査定を取り入れた点を評価した。断熱性能を強化する投資が、消費者に広く受け入れられるかという点について笠松氏は、「断熱等級を(ZEH基準の)5から6に引き上げると、かなりエネルギーの消費が抑えられる。サッシのグレードを高めて80万~100万円の費用を必要とするが、その関心も高まっていると感じている」とした。

2024.07.05