
森ビル、オフィス空室率4年ぶりに低下
―ビル大型化、都心5区への供給8割強
森ビルは、東京23区における大規模オフィスビルの市場動向の調査結果を発表した。23年末時点の空室率は前年末比0・1㌽下降の5・8%と、19年以降4年ぶりに改善した。向こう5年の年平均供給量は82万㎡と1986~23年平均の103万㎡を2割ほど下回る見通しで、「今後予定されるオフィス供給が市場に及ぼす影響は限定的」と読む。一方、23年の1物件当たりの平均供給量は8・4万㎡と22年以前の過去10年平均の4・8万㎡を大きく上回りそうで、ビル1棟が大規模化する傾向が強まりつつある。
1986年以降に23区で竣工した事務所面積1万㎡超のビルの需給を継続的に調べている。最新の調査では東京23区における24~28年の総供給量を408万㎡と予想。各年の供給量は25年の119万㎡を除けば60万~80万㎡台の範囲に収まると想定する。延床10万㎡超のオフィスの供給割合は23年に全体の80%、28年に95%などと特に大きなシェアを占めるとみている。
エリア別では今後5年間の都心5区の供給割合が83%と、過去10年平均の85%とほぼ同率を見込む。24~28年の供給量は再開発が進む日本橋・八重洲・京橋が71万㎡(シェア17%)、丸の内・大手町・有楽町が56万㎡(14%)、赤坂・六本木が46万㎡(11%)などと多い。都心5区以外では池袋などの需要も強い。森ビルの物件では外資系の賃借も増えてきたという。
同社が昨年12月に公表した都区部に本社のある大企業への需要調査では、「新規賃借予定あり」と答えた企業が前回の24%から27%に微増し、面積は「拡大予定」が49%から55%に増えた。質の高いビルへの移転や拡張で人材確保を有利に展開したり社内の結束強化を狙ったりする動きが強いようだ。
2024.05.31