Z世代は旅行に地域貢献への意識が高い

―リクルート、宿泊旅行調査で価値観分析

 リクルートが運営する「じゃらんリサーチセンター」による23年の宿泊旅行調査から、調査で18~29歳の「Z世代」は、旅行の際に地域貢献に関する意識が高いと分析した。調査の回答から、旅行で意識した項目によって7つのタイプに分類。地域を訪れて交流・体験を求める「地域体験交流タイプ」は、Z世代の男性で29・6%、女性で15・8%と、30歳代から60歳代以上の各世代と比較して最も比率が高かった。

 Z世代のうち、男性は3割を占める「地域体験交流タイプ」が最多で、女性は「効率・欲張りタイプ」が22・6%で「地域体験交流タイプ」を上回った。計画を立てることを好み、高効率で多くの場所を回り、新しい場所への好奇心を持つなどの特徴のある「効率・欲張りタイプ」は、全ての世代で女性の方が男性より比率が高かった。女性は友人や恋人を含むグループでの旅行が多く、グループ全員が楽しむことに意識が向きやすい同タイプの方が多かったと調査ではみている。

 Z世代の地域貢献に関する意識の高まりの根拠に、コロナ禍を経て「地域のためになること、貢献できることを選ぶ」を意識した回答の比率が高まったことを指摘する。19年のZ世代で男性は31・1%、女性は15・2%から、21年に男性で41・2%、女性で24・1%と1割近く増加。23年も男性が40・6%、女性が21・7%とコロナ前より高い水準が続いた。地域の課題や困難な状況を意識する機会が増えたことが影響したという。地方移住への関心も高まっており、「将来の移住やライフスタイルの参考」を意識したとの回答は、19年の男性で30・1%、女性で14・7%から、23年は男性が38・1%、女性が21・7%まで増加した。

2024.04.12