貸金利息、三菱UFJ銀が1兆4763.29億円でトップ
―総額61.91%増の6.75兆円、98機関が増収に
国内金融機関111機関(都銀4、信託3、生保15、損保1、地銀77、その他11)の2023年9月期業績によると、111機関の貸出金利息収入(以下、利息収入)は総額6兆7525.52億円で、前年同期から61.91%(2兆5723.05億円)増となった。上位機関は軒並み増収となり、増収機関は前年同期の62機関から98機関に増えた。減収となったのはわずか13機関に止まった。
計上額トップは三菱UFJ銀行の1兆4763.29億円(前年同期比120.41%増)。第2位は三井住友銀の(1兆3479.17億円、78.58%増)で、これにみずほ銀(1兆2508.30億円、101.69%増)、三井住友信託銀(2866.00億円、74.33%増)、農林中央金庫(1713.63億円、141.06%増)などが続いた。3機関が100%超の大幅な増収を見せて、全体をけん引した。
なお、上位5機関の総貸出金は0.57~3.50%と若干の増加に止まる。農中は、総貸出金が17兆3183.70億円で前年比8.60%減となり、利息収入の増収が目立つ。
6~10位は、りそな銀(951.07億円、3.72%増)、日本政策投資銀(886.68億円、27.33%増)、横浜銀(778.77億円、20.18%増)、日本生命(773.77億円、37.19%増)、SBI新生銀(696.44億円、49.73%増)。
11位以下50位以内で利息収入を大きく伸ばしたのは、21位の三菱UFJ信託銀(残高344.01億円、 207.86億円増、152.67%増)が最大。次いであおぞら銀(597.95億円、292.61億円増、95.83%増、14位)、山口銀(326.15億円、104.75億円増、47.31%増、25位)、伊予銀(428.80億円、136.86億円増、46.88%増、15位)など。
一方、利息収入を減らした13機関のうち、5%以上減らした機関は、ジブラルタ生命保険(残高260.37億円、18.35億円減、6.58%減、35位)、及びスルガ銀(293.53億円、15.74億円減、5.09%減)。
なお、111機関の総貸出金残高は730兆5458.42億円で2.92%増加し、全体のうち89機関が総貸出金を増やした。一方、総貸出金を減らした22機関のうち14機関は、利息収入は増収となっており全体的に好調ぶりがうかがえる。
総貸出金も利息収入も減らした機関は、かんぽ生命保険、スルガ銀など生保4、地銀4の計8機関だった。
2024.02.02