11月の住宅着工戸数、6・6万戸へ減少

―国交省、持家と分譲戸建てマイナス続く

 国土交通省は、11月の建築着工統計調査報告を発表した。新設住宅着工戸数は前年同月比8・5%減の6万6238戸で、6カ月連続で減少した。11月としては過去10年で最低。持家と貸家、分譲住宅の全てが減少した。特に持家、分譲戸建てのマイナス継続が目立っている。国交省が行ったヒアリングによると、依然として物価上昇による消費者マインドの低下を要因に挙げる事業者が多い状況だ。

 持家は1万7789戸(前年同月比17・3%減)で、24カ月連続の減少。これまで持家で前年同月比の減少が続いたのは、97年3月~98年8月の18カ月間が最長であり、過去にない長期化がまだ続いている。11月としては過去10年で最低。うち民間資金による持家は1万6301戸(16・7%減)で23カ月連続の減少。貸家は2万8275戸(5・3%減)で、4カ月連続の減少。過去10年で8番目の水準。うち民間資金による貸家は2万6447戸(1・2%減)で、前月の増加から再び減少に転じた。

 分譲住宅は1万9578戸(5・2%減)と6カ月連続で減少。11月としては過去10年で9番目の水準だった。うちマンションは7671戸(5・2%減)で前月の増加から減少に転じ、11月としては過去10年で最低となった。分譲戸建ては1万1835戸(4・3%減)でと13カ月連続で減少し、過去10年では6番目の水準。

 民間非居住用建築物の着工床面積は296万㎡(6・6%減)で、前月の増加から再び減少に転じた。使途別は事務所35万㎡(23・4%減)、店舗29万㎡(10・3%減)、工場64万㎡(7・5%増)、倉庫87万㎡(35・7%増)。

2024.01.12