政府、新たな総合経済対策を閣議決定
─省エネ住宅取得・改修への支援を明記
政府は、新たな総合経済対策を閣議決定した。物価高から国民生活を守ること、地方と中小企業を含めた持続的賃上げと所得向上、成長力の強化などが柱。経済対策はこれらに対する効果的な施策を取りまとめたもので、裏付けとなる補正予算の一般会計追加額は13・1兆円となる。省エネ住宅の取得に対し支援を行うことも、経済対策に明記された。
物価対策の分野で、エネルギーコスト上昇に対する経済社会の耐性強化として、企業・家庭の省エネを更に促進する。その一環として、「家庭に対しては、子育て世帯や若者夫婦世帯の省エネ住宅の取得の支援を行う」と明記した。省エネ住宅への支援により、質の高い住宅ストックの形成を目指す。断熱窓への改修、高効率の給湯器の導入支援も盛り込まれ、併せてこれらはワンストップの窓口を設置して進めることが示された。また、省エネ性能の高い住宅に低利で融資しやすくするため、住宅金融支援機構による政府保証債も措置する方針。
住宅取得・改修支援策の書きぶりは、昨年の経済対策の内容をほぼ踏襲した形となっている。住宅取得支援策などの詳細な中身については調整が進められており、今後補正予算案の編成過程で明らかになるとみられる。
このほか、移住等の促進による都市と地方の交流拡大により、地方活性化に取り組むことも明記。産業立地の土地利用転換の迅速化を図るため、23年内をメドに、市街化調整区域の開発許可手続きを緩和することも入った。併せて、地方自治体の都市部局や農林水産部局が連携するなどして、土地利用転換手続きに要する期間の短縮も図る。
2023.11.10