東京都、スポーツ施設を18施設に拡大

―五輪施設6施設が再稼働、新規開業も

 東京都は、都立スポーツ施設を25年度までに18施設に拡大する。2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会(東京五輪)に合わせて開業し、大会後は整備のため休業していた6施設が4月までに再稼働した。新規の3施設の開発も進行中だ。3月に調布市で1施設が開業したほか、来年度に1施設、25年度に1施設が開業する。五輪前から稼働している東京体育館(渋谷区)など9施設とともに運用していく。

 来年度以降に開業するのは、スケートボード場や屋内ボルダリング施設などを有する「有明アーバンスポーツパーク」(江東区、総敷地面積約3・1ha)と、アイスリンク施設を中核とする「東京辰巳アイスアリーナ(仮称)」(同、延床面積2万2319㎡)。「有明アーバンスポーツパーク」は7月下旬から部分的に稼働し、24年4月に開業する。整備費は約7億3000万円。施設整備は東京建物を代表とするPFI企業体が担う。「東京辰巳アイスアリーナ(仮称)」の建物規模は、RC一部SRC造地上3階地下2階建て。観客席数は約5000席。整備費59億3000万円を費やして、旧東京辰巳国際水泳場を大規模改修する。

 コロナ禍が落ち着き、海外渡航制限も解除されたことで都立スポーツ施設の集客も上向いている。東京2020大会のために開発され、昨年7月に再稼働した水上競技施設「カヌー・スラロームセンター」(江戸川区)の事例では、休日は利用者でいっぱいとなり、運営を担う指定管理者の職員は総出だ。今夏は訪日外国人も訪れ始めた。都は国際的なスポーツ拠点としての地位の向上などを目指していく。

2023.08.04