23年度マンション長寿命化モデルに4件

─国交省、改修・建替えの支援先を発表

 国土交通省は、募集を行っていた23年度「マンションストック長寿命化等モデル事業」の第1回提案について、4件を採択した。急増する高経年マンションの管理と改修・建替え促進のため、先導性の高いマンションの再生プロジェクトを支援する。23年度第1回は14件の応募の中から、改修工事支援型3件、建替工事支援型1件が採択された。

 採択されたマンション(提案者名)と、提案内容はは以下の通り。改修か建替えかを判断するための調査など検討段階を支援する「計画支援型」の採択は今回はなかった。

 【改修工事支援】▽ライオンズマンション日吉南(京浜管鉄工業)=築35年、45戸。共用部分の給排水管、専有部分の給水、給湯、追い炊き、排水管を一体的に高耐久の配管に改修する。工事を契機に各住戸の居住者情報を管理組合でまとめるなどコミュニティ向上の取り組みを行う。▽ベル・パークシティ画地ⅡJ棟(建装工業関西支店)=築35年、328戸の超高層マンション。給排水管更新工事の創意工夫や工事中の中間階への仮設トイレ設置、排水規制が連日発生しないようにするための工程計画など、超高層ならではのアイデア。▽アーバニティ王子(野村不動産パートナーズ)=築35年、47戸。22年度計画支援型で採択。大規模修繕工事の時期に排水管の漏水事故発生で排水管更新の前倒しが必要に。瑕疵保険を活用し大規模修繕を5年先送りし、排水管更新を実施。

 【建替支援】▽下野池第2住宅(京阪電鉄不動産)=築50年、15棟・410戸の団地型マンション。21年度計画支援型で採択。解体工事時期をずらして既存住棟を仮住まいとして利用するなどの創意工夫。

2023.07.07