三幸、募集面積が4カ月ぶりに60万坪台
三幸エステートは、5月の全国主要都市におけるオフィス需給動向を公表した。東京都心5区の大規模ビルの空室率は4・30%(前月比0・18㌽減)だった。募集賃料(共益費込)は坪当たり2万8104円(124円増)と若干の上昇。潜在空室率は7・20%(0・23㌽減)で、都心5区の募集面積は69万2389坪(1万8005坪減)まで減り、4カ月ぶりに60万坪台となった。
空室率は、新築ビルのテナント誘致の進行と働き方の見直しに伴う大口の成約もあった。拡張等の前向きな移転による成約も進んでおり、潜在空室率も低下した。賃料は、22年の1月以降は2万8000円前後で横ばいの動きが続いている。大口の募集床を抱えるビルなどで、テナント誘致を目的に条件の見直しやキャンペーンの実施もみられるという。今関豊和チーフアナリストは「足元では新築ビルでのリーシングに時間を要していることもあり、23年第1四半期は供給過剰となった」として、年間を通じて20万坪超の供給があるため、今後の空室率の上昇を見込んでいる。
2023.06.23