所有者不明土地、新制度普及に向け支援
─国交省、利用・適正管理の推進主体募集
国土交通省は、所有者不明土地・低未利用土地に関する地域の取り組みを支援する。23年度「所有者不明土地利用円滑化等推進法人の指定円滑化、普及・定着等に向けたモデル調査」の募集を開始した。
22年11月施行の改正所有者不明土地特措法により、地域で所有者不明土地等の課題解決に向けた活動を行う団体などを「所有者不明土地利用円滑化等推進法人」として市町村長が指定する制度が創設された。国交省は法改正を受けて、推進法人の指定の円滑化、指定法人としての役割定着に資する先導的な取り組みを行う主体を支援し、ノウハウを収集する。
所有者不明土地・低未利用土地の利用の円滑化や管理適正化のための①任意団体等の推進法人化②推進法人指定制度の活用を念頭に置いた先導的な取り組み③地方自治体・関連業者・士業団体等専門家と連携した取り組み④空き家対策と連携した所有者不明土地等の活用に係る取り組み⑤全国各ブロックに設置された「土地政策推進連携協議会」を活用した先導的取り組み─の5事業が対象。NPO法人、一般社団・財団法人、民間事業者、法務や不動産の専門家、市町村等が単独または連携して行うものを想定する。国交省は、例えば①の場合、司法書士や土地家屋調査士といった専門家が宅建業者と連携し、NPOや一般社団法人を設立し、推進法人の指定を目指す活動をイメージする。
支援額は1団体150万円程度以内。推進法人の指定申請、地域福利増進事業の裁定申請など、所有者不明土地法に基づく制度の活用に向けた具体的な取り組みを行う場合は200万円程度以内となる。応募期限は①~④が6月30日午後5時、⑤が7月14日同時刻。
2023.06.16