オンライン物件説明の利用は低水準に
─国交省調査、在宅勤務個室は賃貸少なく
国土交通省は、22年度の住宅市場動向調査の結果をまとめた。住替え・建替え・リフォームを行った世帯が、その過程でインターネットを活用した状況を調べたところ、「オンライン会議システムを活用した物件説明・商談」の利用は低水準にとどまっていることが分かった。
01年から毎年行っている同調査で、コロナ流行を契機に22年度は「住宅取得等の過程におけるインターネット活用状況」「在宅勤務・在宅学習スペースの状況」「宅配ボックス設置の状況」を調査項目に加えた。
ネット活用の場面を「情報収集」と回答した割合は、注文住宅76・0%、分譲戸建て住宅78・7%、分譲集合住宅80・9%、既存戸建て住宅67・1%、既存集合住宅76・1%、民間賃貸住宅は戸建て45・5%、集合65・6%となり、全利用関係別で最も回答が多かった。一方、Zoomなど「オンライン会議システムを活用した物件説明・商談」は、注文住宅11・5%、分譲戸建て3・3%、分譲集合12・2%、既存戸建て1・8%、既存集合4・5%、民間賃貸戸建ては回答なし、民間賃貸集合2・2%と、低い水準となった。 「在宅勤務等に専念できる個室がある」と応えた割合は、注文・分譲・既存住宅では50~60%程度で最も高かったが、三大都市圏の賃貸住宅では「個室がある」の33・3%より「個室やスペースなどはない」が36・6%で上回る傾向がみられた。
宅配ボックスの設置率は注文住宅28・4%、分譲戸建て36・4%、分譲集合92・4%、既存戸建て17・8%、既存集合50・2%、賃貸戸建て9・1%、賃貸集合35・7%。分譲集合が際立って高い結果となった。 調査票回収数は約3500件。
2023.06.02