三幸、都心5区のオフィス空室率が低下
三幸エステートは、4月のオフィスの需給動向をまとめた。東京都心5区で、1フロア面積が200坪以上の大規模ビルの空室率は4・48%(前月比0・11㌽減)となり、3カ月ぶりに低下した。潜在空室率も7・43%(0・24㌽減)に低下。募集賃料は坪当たり2万7980円(66円増)だった。大規模ビルの募集面積は71万394坪で、14カ月にわたって70万坪前後の高水準で推移している。
同社の今関豊和チーフアナリストは、「コロナ以前と比較して、建築中ビルのリーシング活動は長期化する傾向が続く」と指摘する。外資系企業の需要が低迷していることに加えて、日本の企業は新しい働き方に対応するオフィス計画の具体化に時間を要するケースが多いことが影響しているとみている。空室率は4%台半ばで小幅な動きが続いているほか、募集賃料は横ばい傾向にあるが、湾岸エリアなどで大きな空き床を抱えるビルでは賃料条件の見直しも続いているという。
2023.05.25