冬場の電気代、6割以上の世帯で上昇
―積水ハウスの調査、効果的な対応策も提案
積水ハウスの住生活研究所がこのほどまとめた「自宅における冬の寒さ対策に関する調査(2022年)」によると、コロナ禍前後で冬の暮らしは電気代が6割以上、ガス・灯油代が5割以上上昇する結果となった。4割が光熱費節約のために就寝中は暖房器具の使用を控えるなど節約志向が高まった。同時に効果的な対応策も紹介している。
調査は全国の既婚で持家(戸建て・集合)に住む500人を対象に行った。調査時期は22年10月で、今年度の電気やガスの値上げが本格的に反映される前の数値。今冬はより上昇する見通しだ。コロナ禍前後で光熱費が上がったと回答した人の金額の内訳は、1万円以上上昇したとの回答が14・5%、5000円以上は23・9%、3000円以上が18・6%。ガス代は1万円以上の上昇が8・5%、5000円以上が14・7%、3000円以上が19・9%だった。
冬場の光熱費対策で問題になるのが換気。調査では約3人に1人がコロナ前より換気頻度が高まったとする一方で、4割強にとっては「温めた部屋の室温が下がる」のが困りごとだ。周囲の人がヒートショックを経験している人の25・6%が冬場の不安要素として「換気による室内温度の低下」を挙げた。換気時の工夫は「換気時間を短くする」「換気中も暖房器具を消さない」「換気回数を減らす」が上位。
結果を踏まえ同研究所は「温活の習慣化につながるインテリア」「空気の流れを工夫」「家全体の温度を均一に」「湿度を上手にコントロール」の4項目を具体例とともに挙げた。なお、同社の戸建て住宅はZEHが標準で、集合住宅のZEH化も急速に進んでいる。熱交換型換気と空気清浄機を組み合わせた「スマートイクス」も提案している。
2023.01.27