JLL、APACホテル投資14%増予想
米ジョーンズラングラサール(JLL)はアジア太平洋(APAC)圏におけるホテルへの投資額が前年同期比14%増の107億米ドルになるとの予想を公表した。コロナ禍で低迷していた宿泊需要が急回復し、累計投資額は9月末時点で16%増の84億ドルと復調していた。同社によると同時点で日本市場は23%増の23億ドルと戻りが顕著で、韓国も18億ドルと調査開始以来の最高額を更新した。
コロナ禍も約3年が経過し、国をまたいだ旅行や不動産取引などが増えてきた。APAC圏の9月までの累計投資額は日本と韓国、中国(12億ドル)、豪州(7億ドル)の上位4カ国で全体の72%を占めた。投資意欲が戻る一方、投資する価値のあるホテルの数が足りず、売却案件を上回る待機資金が積み上がっていると同社は分析している。
JLL日本の辻川高寛・執行役員ホテルズ&ホスピタリティ事業部長は「日本では他地域に比べイールドスプレッドの優位性が際立っており、投資先として確固たる位置付けになっている。来年は取引額がさらに増えると期待される」とコメントしている。
2022.12.16