自治体の寄付活用したファンド第1弾
―国交省、前橋市で2億円規模の支援

 国土交通省は、民間都市開発推進機構(民都機構)を通じてまちづくりを支援する「共助推進型まちづくりファンド支援事業」の第1号ファンドとして、「前橋市アーバンデザインファンド」の設立を発表した。地方自治体がふるさと納税も含めた寄付を活用できる新たな仕組みで、ファンド規模は総額2億円。前橋市はファンドからの助成で市内の目抜き通りの改修などを実施する。

 国の補助を受けた民都機構と地方自治体がまちづくりファンドに資金拠出し、民間のまちづくり事業を支援する。自治体は資金に民間企業などから集めた寄付を充てることができる。ファンドへの民都機構の支援限度額は最大1億円。ファンドの資金は都市再生のための協定(都市利便増進協定など)に基づく民間事業に活用される。

 第1号の前橋市のファンドは、前橋市が寄付から1億円、民都機構が1億円を拠出する。前橋市は市内の企業から寄付を受けた。都市利便増進協定に基づき、民間が主体となって行う馬場川通り沿いの遊歩道公園の親水化などをファンドを活用して進める。

 民都機構のファンド支援業務で自治体がファンドに資金拠出するものに「クラウドファンディング(CF)活用型」があり、これまで12のファンド組成されている。「共助推進型」は、CF活用型の拡充版。CF活用型の場合、CFで支援額の2分の1を集める必要があった。また、自治体がファンドに直接資金を拠出することも条件だった。「共助推進型」は、CFのノウハウが無い自治体でも寄付が集まる自治体であれば活用できる。国交省は集める額もCF型より大きくなると想定する。より面的なまちづくりを支援する。

2022.10.20