国交省、駐車場政策のあり方見直しへ
―検討会が発足、都心部は附置義務が論点

 国土交通省は、駐車場政策の点検に乗り出す。5日に「まちづくりにおける駐車場政策のあり方検討会」の第1回を開催した。道路交通の円滑化を目的とした1957年5月の駐車場法制定から65年が過ぎ、社会情勢は大きく変化している。法律の枠組みだけでなく、国交省の目指す「居心地の良い歩きたくなるまちづくり」との関連や、土地の有効活用、マネジメントなど、より幅広く今後の駐車場政策の方向性を探る。

 座長には、岸井隆幸・計量計画研究所代表理事が就いた。22年度内に3回開催する予定。初回は委員らによるフリーディスカッションを行うとともに、今後の論点案が提示された。中心となるテーマは駐車場の整備・管理運営・安全対策の3点。

 整備は、都心部の附置義務(一定地区内で一定の規模以上の建築物新築時に、駐車場の設置義務を条例で付すもの)による過剰問題、地方都市のスポンジ化対策など、地域特性に応じた整備を議論する。管理運営は、届出や料金施策のあり方、他用途への転換などがテーマ。安全対策は、自動運転への対応や機械式駐車場の安全対策を取り上げる。

 論点のうち、駐車場の附置義務は、自動車保有台数とのアンバランスが課題。東京23区では過去10年間で駐車場台数は約1・22倍の77・4万台に増える一方、自動車保有台数は約9万台と、約0・96倍に減少した(20年度末時点)。国交省は、不動産協会とも連携して検討会を進める方針。初回に先立ち、天河宏文・都市局長は「駐車場法は量的な拡大を目標にやってきたが、時代も変わり、自動車保有台数は伸び悩んでいる。ここで駐車場政策を見直すため検討会を設けた。政策をより良いものにしていきたい」と挨拶した。

2022.10.14