国交省不建局、不動産IDの紐付け促進
―デジ庁一括要求に不動産ライブラリなど
国土交通省の23年度概算要求で、不動産・建設経済局は、前年度比15%増の189億5500万円を要求した。土地政策の推進に176億3000万円(13%増)、不動産・建設市場の環境整備に11億1900万円、その他2億600万円を充てる。このほかに、デジタル・ガバメントの推進のためデジタル庁で一括計上される10億300万円がある。
改正所有者不明土地法が11月に施行される。22年度に創設された「所有者不明土地等対策事業費補助金」の継続実施と、低未利用土地の有効利用に取り組む市町村指定法人(推進法人)の普及のための調査費用に、1億9200万円を要求した。21年度にルールを決めた不動産IDは、利活用と情報連携の促進に3000万円を求める。不動産IDと不動産関連情報の紐付け促進に向け、環境整備の技術実証や、ユースケースの発掘と横展開を図る。
デジタル庁一括計上分のうち、3億3600万円を充てるのが「土地・不動産情報ライブラリの構築」。地価公示情報や不動産取引価格、防災情報、都市計画情報などを地図上に表示するもの。国交省の「土地総合情報システム」は、23年度末にシステムの刷新が予定されている。これに合わせて同システムの取引価格情報提供機能などをライブラリに統合する。レインズ・マーケット・インフォメーション(RMI)の成約価格情報もライブラリで表示予定。23年度に試験運用を終え、24年度のライブラリの運用開始を目指す。
また、「宅地建物取引業免許申請等のオンライン化」にはデジ庁一括計上分のうち、3億2900万円を充てる。宅建業免許の申請・更新などの電子申請を可能にする。23年度から開発に着手する。
2022.09.02