コロナ後も7割がハイブリッドワーク

―CBRE、事業所面積で働き方に差も

 国内に拠点を置く企業の7割がコロナ禍収束後も出社と社外勤務を併用するハイブリッドワークを予定していることが、CBREのテナント調査で分かった。約3割は完全出社の方向。1月25日から2月17日にかけて製造や小売り、金融、不動産などの企業にオンラインで予定を聞き、329件の回答を得た。調査では事業所の面積が100坪を超えるとリモートワークの実施率が上がる傾向があることも判明した。

 オフィス戦略の担当者らにコロナ感染収束後の拠点方針などを聞いた。回答者の本社所在地は国内89.8%、海外10.2%で、ビルの立地は東京23区が58.4%、地方41.6%。ビルの使用面積は100坪未満が23.4%で8割弱が100坪以上を使う。調査ではハイブリッドワークを今後も続けると回答した企業が7割に上ったが、リモートワークの実施率は事業所の面積が100坪以上の企業は8割を超える一方、100坪未満の企業は7割を下回るなど面積で差が出た。

 リモートワークの長所を聞いたところ「通勤負担の軽減」(回答率95%)が最多で「生活と仕事の両立」「オフィスのコスト削減」などの回答もあった。一方で課題は「従業員のコミュニケーション」(78.3%)が最も多く、「業務管理・評価」「捺印」「通信環境」などの声があった。

 フレキシブルオフィスを使う企業の割合は21.3%で、コロナ禍前の19年12月に比べ0.5㌽増とほぼ横ばいだった。「今後利用を増やす」との回答は28.6%、「減らす」との回答は5.2%。利用目的は「サテライトオフィス」が64.2%と最も多く、リモートワークや企業の増床などの答えもあった。

2022.04.01