三井不、企業にBCPコンサルサービス
―策定から運用・改善まで継続的に支援
三井不動産は、地震や大規模水害といった自然災害に備えて各企業が作る事業継続計画(BCP)について、策定から運用・改善までを継続的に支援する定額・会員制のコンサルティングサービスを新規事業として始めた。同社が長年蓄積してきたノウハウを生かし、特に計画策定後の運用に力を入れ、企業の事業継続力を強化することを支援する。
新サービスは「&レジリエンス」。三井不動産グループの事業提案制度から事業化に至った。こうしたサービスの提供は国内で初めてになるという。BCPは一般的に計画を策定したままになりがちだが、訓練や課題の見える化、計画の見直しといった継続的な改善が重要とされている。また、計画の策定自体も中小企業では大企業に比べ遅れているのが実情だ。
既に策定済みの企業でも、新型コロナウイルスの感染拡大や激甚化する自然災害など、BCP策定時から経営環境も変化しているケースは多いとみられ、アップデートが求められているケースや、書類としては整ってはいるものの実践的な計画になっていないケースもある。
新サービスでは、計画策定に加え、策定後の運用フェーズでパートナーコンサルタントとともに、継続的な改善を行うことで事業継続力を高めるのが特徴。三井不動産の災害対応ノウハウや、1500件を超える被災・対応行動事例を生かすほか、デジタルツールの活用で効率的に実施する。
同サービスを昨年11月から延べ49社に試験的に提供したところ、9割以上の企業が「役に立った」と評価しているという。費用は年額30万円。
2022.03.18