国交省、マンション管理に2つの指針

―自治体向け、認定手続や助言等を支援

 国土交通省は、改正マンション管理適正化法によりマンション管理への関与が強化された地方自治体向けに、二つの指針を策定した。ひとつは「マンションの管理計画認定に関する事務ガイドライン」。もうひとつは「助言・指導及び勧告に関するガイドライン」で、ともに改正管理適正化法に基づくもの。指針により、主体となる都道府県等をサポートすることでマンション管理の適正化を推進する。

 「マンション管理計画認定制度は、管理組合の管理者等が作成した管理計画が一定の基準を満たす場合に、都道府県等が認定する制度。22年4月1日に開始される。管理計画認定手続支援サービス(事前確認)の利用の有無や、他の団体の管理評価サービスの利用の有無などにより、認定手続の手順は異なる。事務指針は、パターンごとに整理した認定フローを用意した。また、「管理費と修繕積立金の区分経理がされている」など、17項目に及ぶ認定基準を示しつつ、各基準をクリアしているかどうか確認するための書類とその確認方法も整理した。併せて新築マンションを対象にした「予備認定制度」の概要や、各種様式も付けている。

 改正適正化法は、将来周辺の住環境に悪影響を及ぼす可能性のあるマンションに対し、都道府県等が必要な助言・指導、勧告を行えるようにした。助言等指針は、助言等に至るまでの準備行為(管理適正化推進計画の策定、アンケートなどによる実態把握など)をまとめる。次の段階として、求める措置の具体的内容と実施期限を定めることや、求める措置を講じた場合に報告すること、助言・指導は口頭も許容されるが勧告は書面が望ましいことなど、具体的な助言等の実施方法を示した。

2021.12.10