東京は「働き方の柔軟性」が大きく改善

―森ビル、都市力ランキングで3位を維持

 森ビルの森記念財団・都市戦略研究所(所長=竹中平蔵・慶應義塾大学名誉教授)は24日、「世界の都市総合力ランキング」(GPCI)の21年版を発表した。上位5位には変動はなく、東京は前年と同じく3位だった。コロナ禍の影響で1位のロンドン、2位のニューヨークはスコアの勢いが止まり、東京や24年夏季五輪を控える4位のパリが追い上げる形となった。

 ランキングの対象は世界の48都市。「経済」「居住」「文化・交流」など6分野・計70の指標を基にスコアを付けた。東京は居住分野の指標「働き方の柔軟性」が大きく改善し、「居住」のランキングが12位から9位に上昇、総合スコアが増加した。

 「経済」のランキングでは東京は4位を維持したが、3位の北京との差が広がり、5位の香港や6位のチューリッヒとの差が僅差になっている。1位のロンドンはコロナ禍の影響で「国内・国際線旅客数」などのスコアを落とした。ニューヨークは居住分野の「就業環境」で苦戦し、スコアが低下した。

 東京は突出した分野はないものの、環境以外の分野別ランキングではすべて上位10位に入っており、総合的に評価されている。近年は「交通・アクセス」や「居住」の改善が進んでいるが、「経済」は弱含みで他の都市に追い上げられている。竹中所長は「規制、税制、アクセスの三つを良くすれば東京はトップになれる」と話す。ただ、「規制緩和や減税などの成長戦略は、議論はしやすいが実行が難しい」とし、政治の実行力を求めた。さらに「東京は他の自治体と比べて圧倒的な資産を持っている。その資産を民間にうまく活用してもらう必要がある」と述べ、具体的には羽田空港・成田空港一体のコンセッション事業を挙げた。

2021.12.03