不動産ID、17ケタに統一の方向で検討
―国交省、不動産番号と特定コードを活用
国土交通省は10日、第2回「不動産IDルール検討会」を開いた。不動産IDを登記簿上の13ケタの不動産番号と4ケタの特定コードの合計17ケタに統一する方針が示された。不動産番号だけでは不動産を特定できない場合に特定コードを活用。土地や建物(戸建て)など、不動産番号だけで特定できる場合には、「0000」を便宜上付けて、17ケタにそろえる。
不動産IDは、情報元により表記方法にばらつきがある不動産関連情報に、物件を特定するIDの横串を通すことで、情報の更なる連携・活用を目指すもの。IDを付す単位は、①土地=筆ごと②建物(戸建て)=建物全体③建物(商業用建物等)=フロアごと④建物(非区分所有)=取引単位(部屋)ごと及び建物全体⑤区分所有建物=取引単位(部屋等)ごと及び建物全体―とした。
商業用建物の各フロアと、非区分所有建物のうち居住用建物の各部屋は、特定コードを用いる。例えば25階の賃貸オフィスの場合、IDは「不動産番号-0025」という表記になる。賃貸マンションの203号室の場合は、「不動産番号-0203」。分譲マンションなどの区分所有建物の建物全体は、対応する不動産番号がないため、土地の不動産番号に建物を示す特定コード「000B」を付ける。このほか、会合では建物内で複数の用途が混在する場合の適用例も示した。委員からは、どの単位(ルール)でのID付与かを示す番号を冒頭に付してはどうかという意見が出た。
国交省は、不動産IDを不動産業界のDX推進の情報基盤のひとつと位置付ける。将来的にハザードマップなどの行政情報とIDが紐づけば、宅建業者の重要事項説明の調査での負担軽減が期待できる。
2021.11.19