都、太陽光発電設置義務化の検討を開始

 東京都は、住宅への太陽光発電システム(PV)搭載の義務化を含む「都民の健康と安全を確保する環境に関する条例」の改正に向け、このほど都環境審議会と企画政策部会で検討に入った。年度内に5回ほど検討会を設け、来年度に中間案をまとめる。

 都は30年までに温室効果ガス排出量を5割(2000年比)削減する「2030年カーボンハーフ」を目指している。検討事項は、「住宅等の一定の中小新築建築物への太陽光発電設備の設置を義務付ける制度」の新設や、「(マンションを含む)建築物環境計画書制度」と「地域におけるエネルギー有効利用計画制度」の拡充など7項目。環境審議会は、早稲田大学政治経済学術院教授の有村俊秀氏らが参画している。都の19年度のCO2排出量は、建物関連が約7割を占める。築6年未満の建物のPV設置割合は12.92%だが、建物全体では住宅が4.69%、住宅以外が2.59%にとどまる。

2021.11.05