デジタル庁、宅建システムの技術面支援

─スマートシティ、防災でも国交省と連携

 デジタル庁は、12月中の閣議決定を目指して「新重点計画」を策定する。新重点計画には、「当面のデジタル改革における主な項目」を盛り込む。このほど開催された第1回デジタル社会推進会議幹事会では、行政サービスのデジタル化の推進など、新重点計画に盛り込む主な項目とそのための取り組みが示された。

 同庁は、9月1日に職員約600人規模でスタート。事務方はデジタル監をトップに、事務次官級ポストのデジタル審議官を置く。デジタル審のもと、戦略・組織、デジタル社会共通機能、国民向けサービス、省庁業務サービスの4グループが設けられ、各グループを統括官が管理。4人の統括官に課長級職の参事官(合計約20人)がつく。特定の課はなく、フリーアドレスで、職員はプロジェクト単位で動く。職員によっては1人で3、4プロジェクトを抱えるケースもある。

 国土交通省からは、10人程度が出向する。デジ庁は、行政サービスのデジタル化の一環で、各省庁のシステム予算を一括要求し整備・管理する。省庁が扱うデータを標準化して情報連携を促進することも担う。国交省の不動産政策とデジ庁との接点としては、「宅地建物取引業電子申請システム」が現在の代表例。22年度予算要求で宅建システムの2.8億円はデジ庁の一括計上となった。今後、デジ庁は宅建システムの担当体制を整え、予算の進捗管理を行い、システム作りで国交省に技術面や効率化のアドバイスを行う予定。

 また、まちづくり分野で、スマートシティが得るデータを標準化し、他のスマートシティでも活用できるようにするほか、防災関連情報のプラットフォーム整備もデジ庁の役割であり、国交省との今後の連携ポイントとなる。

2021.09.24