3D都市モデルの増強に20億円を要求

―国交省、高度化でまちづくりのDX推進

 国土交通省は、3D都市モデル「Project PLATEAU(プラトー)」の一層の基盤強化と更なる普及を目指す。22年度予算で新たに20億円を要求した。データ整備の効率化・高度化に10億円、地方自治体の3D都市モデル整備を支援する補助制度の創設に10億円の内訳。プラトーを活用して、まちづくりのDXを推進する。

 プラトーは建物を3Dデータにし、面積・用途・階数などの属性情報を加えて可視化したもので、これまで56都市の3Dモデルがオープンデータ化された。汎用性を重視した設計にし、人流など他のデータと掛け合わせて、更に新しいデータ価値を創出する。

 22年度は、データ整備の効率化・高度化を目指す「都市空間情報デジタル基盤構築調査(直轄調査)」で、建物開口部や道路、属性情報などデータ仕様の拡張を行う。効率的で安価な整備更新手法を確立し、脱炭素やモビリティなど、スマートシティの社会実装に資する活用事例も深掘りする。また、「都市空間情報デジタル基盤構築支援事業(補助)」を創設し、地方自治体の3D都市モデル整備・活用も支援。56都市からの拡大を目指す。

 このほか、まちづくり関連の予算要求では、スマートシティの実装化加速のため、「スマートシティ実装化支援事業」の創設に2.8億円を要求した。スマートシティモデルプロジェクトに対し、実証実験などを支援する。先駆的なサービス・技術や推進体制、資金持続性などに関する調査にも0.2億円を要求。スマートシティは、25年度に100地域での技術実装を政府目標にしている。

2021.09.10