価格上昇の予測が大幅増、下落を上回る

―野村不ソリュ、不動産投資の意識調査

 野村不動産ソリューションズは、運営する投資用・事業用の不動産サイト「ノムコム・プロ」の会員を対象に、「不動産投資に関する意識調査」を実施した。1年後の不動産価格の予想は「上がる」が前年より24.4㌽増加の32.1%となり、「下がる」(21.2%)を上回った。「横ばい推移」は11.6㌽増の46.7%だった。

 所有する物件の運用や管理への新型肺炎による経済的な影響に関して、「影響を感じる」は39.0%、「感じない」は61.0%となり、20年調査時と同じ割合だった。具体的な影響は「空室が埋まらなくなった」が21.4㌽増の53.4%と最多で、「賃借人の退去が増えた」は8.4㌽増の31.1%、「賃借人の家賃滞納が増えた」は10.9㌽減の18.0%だった。投資用物件の買い時感については「買い時だと思う」が9.7㌽増の30.9%。「間もなく買い時が来ると思う」と併せると約65%となった。一方で「買い時はしばらく来ないと思う」も11.1㌽増の34.8%となり、見解が分かれた。直近の不動産投資へのスタンスに関しては、「新規投資を積極的に行う」が50%を超え、「新規投資を控える」(29.2%)を大幅に上回った。

 直近6カ月間の金融機関の融資姿勢については、29.2%が「審査が厳しくなった」と回答。理由では「求められる自己資金の割合が上がった」が50%に上った。物件購入時の金融機関の利用は「地方銀行」が27%と最多で、「借入していない」も25%と多かった。調査はノムコム・プロ会員約2万3000人を対象に6月に行い、411人から回答を得た。このうち投資用不動産の保有者は305人。

2021.08.06