Jリート20年下期の分配金成長1.7%

―三井住友T研が分析、前期を大幅下回る

 三井住友トラスト基礎研究所は、Jリート全銘柄の公表データを分析した「Jリートレビュー」の20年下期(7~12月)を公表した。対象銘柄の中央値でみた分配金の成長率は前年同期比1.7%のプラスとなり、20年上期(+3.2%)を下回った。約6割の銘柄は成長率プラスだったが、新型肺炎による収益影響が本格化し、成長率マイナスの銘柄が増えた。

 ホテルや商業施設に投資するリートでは変動賃料の減少や一時的な賃料減額の影響を受けた。1口当たりNAVの成長率は前年同期比2.5%のプラスで、前期(+5.0%)を下回った。鑑定評価額の変化が概ね横ばいで成長率が鈍化。約8割は成長率プラスだったが、ホテルに投資する銘柄を中心に成長率マイナスが増えた。不動産売却益は合計256億円で、全銘柄の当期利益総額に占める割合は8.9%だった。含み益は3.9兆円、含み益率は21.4%。内部成長をみると、ポートフォリオのNOI利回りは平均4.8%で、前年同期の5.0%から低下した。ホテルセクターは、賃料収入の減少が影響し、3.3%(前年同期は6.2%)と大幅に低下。オフィスセクターは稼働率が低下したが、賃料増額改定により4.7%(前年同期は4.6%)とわずかに上昇した。

 外部成長をみると、20年下期発表の物件取得額は約8600億円で、このうち物流施設とオフィスがともに41%を占めた。取得額の約6割がスポンサー関連からの取得。取得NOI利回りは平均4.4%で、前期(4.5%)から低下した。物件譲渡額は約1600億円で、このうちオフィスが41%、商業施設が23%、住宅が17%だった。

2021.04.02