
海外への不動産投資額68%減11億ドルに
―CBRE、コロナ禍で対日投資は24%増
昨年1年間に日本の投資家が海外の不動産に投資した「アウトバウンド不動産投資」の総額が、前年比68%減の11.6億ドルと大きく減ったことがCBREの調べで分かった。コロナ禍で欧米諸国にロックダウンや渡航制限が敷かれ、現地にツテがない投資家らが投資を見合わせたことが主因と分析している。一方、海外から日本への投資実績は24%増の117.1億ドルと増加。機関投資家らが日本の不動産に目を向ける傾向が強まっている実態が浮かんだ。
今回の集計値にはコロナ禍の影響が色濃く反映された。海外投資家による対日投資は国内の不動産投資総額の33%を占める。投資主体は米州(北米・南米)が126%増の70億ドルと最多で、EMEA(欧州・中東・アフリカ)も29%増の22億ドルと拡大した。一方でアジア太平洋(APAC)からの対日投資は47%減の22.2億ドルとほぼ半減。19年の対日投資額はAPACが39億ドルと最も多く、地域別投資主体の45%を占めていたが、コロナ禍で状況が大きく変わった。
CBREは欧米諸国が対日投資を増やした理由について、日本の感染者数が欧米よりも少ないことや、超低金利下でキャップレートスプレッドが相対的に厚いことなどを挙げている。アセット別では日本の住宅がさらに人気となり、前年実績を76%上回る37.4億ドルの投資資金が集まった。 日本から海外への地域別投資額は米州が65%減の6.3億ドル、EMEAが20%減の5.3億ドルといずれも減少。住宅への投資額が5.2億ドルと海外投資全体の45%に上る。投資先は米国と英国が合わせて93%と大部分を占めている。
2020.03.26