不動産業向け貸出残高3.98%増の81.15兆円
トップは三菱UFJ銀、不動産シェアは13.72%
金融機関95機関(都銀4行、信託3行、生保8社、地銀75行、その他5機関)の2020年3月期業績によると、不動産業向け貸出金の期末残高(以下、不動産向け残高)は総額81兆1576.76億円(前年同期比8兆1556.76億円増、3.98%増)。総貸出残高(591兆3548.58億円)に占める不動産業向け貸出割合(以下、不動産シェア)は13.72%で0.10Pアップした。
不動産向け残高トップは、三菱UFJ銀(残高8兆7236.19億円、309.93億円増)。これに三井住友銀(7兆6211.15億円、5675.87億円増)、みずほ銀(7兆4501億円、4751億円増)、りそな銀(5兆2285億円、949億円減)、三井住友信託銀(3兆5230.96億円、549.71億円増)が続く。6~10位は横浜銀(3兆4594.82億円、1218.15億円増)、千葉銀(2兆7204億円、1552億円増)、静岡銀(2兆232.03億円、301.99億円増)、福岡銀(2兆31億円、793億円増)、関西みらい銀(1兆9725億円、84億円減)。
上位10行までの全セクター向けの総貸出は、前年から11兆2777.32億円(3.35%)増えているのに対して、不動産向け残高は1兆6689.69億円(3.88%)増。これを上位20位まで広げると、総貸出4.51%増に対して不動産向け残高は4.63%増で、若干、不動産業向け貸出が活発なことがわかる。全金融機関の総貸出は前年同期比3.16%増、同不動産向けは3.98%増。
その他、増加率が高かったのは、13位の信金中央金庫の12.24%増(残高1兆5183.97億円、1656.13億円増)、14位のみずほ信託銀の9.97%増(1兆2900億円、1169億円増)、27位の新生銀の15.39%増(6524億円、870億円増)、28位の肥後銀の12.72%増(6367.19億円、718.58億円増)、30位のあおぞら銀の10.24%増(6258.14億円、581.15億円増)、などだった。不動産シェアは、67位の沖縄海邦銀が42.35%でトップ、14位のみずほ信託銀が38.31%、32位の東日本銀が36.98%で続いた。
一方減少した機関は21機関。減少率が大きかったのは、75位の十八銀の15.04%減(残高1616億円、286.05億円減)が最大。そのほか、三菱UFJ銀に移管した95位の三菱UFJ信託銀が98.23%減(24億円、1334.14億円減)などだった。
2020.07.03