安心R住宅、流通量は累計2690件に

―国交省、19年度の実施状況・158件増

 国土交通省は、安心R住宅制度の19年度の実施状況をまとめた。19年4月~20年3月の間に、安心R住宅として流通した住宅の数は1424件だった。制度がスタートした初年度(18年4月~19年3月)の1266件に比べ158件増加した。制度開始以降、累計での流通量は2690件となった。

 19年度に流通した安心R住宅1424件のうち、リフォーム済みは1245件(18年度1139件)、リフォーム提案は179件(127件)だった。建物種類別では、戸建て・リフォーム済みは364件(349件)、共同住宅等・リフォーム済みは881件(790件)。戸建て・リフォーム提案は176件(118件)、共同住宅等・リフォーム提案は3件(9件)だった。2年度連続でリフォーム済み物件が多くを占めた。リフォーム済みの件数の中には、買取再販物件、個人の売主がリフォームを行った物件、リフォームが不要だった築浅物件が含まれる。傾向としては買取再販物件が多く、安心R住宅制度の中心的存在となっている。

 安心R住宅は、新耐震基準でインスペクション(建物状況調査)が行われた住宅で、リフォームが実施されているかリフォームの提案が行われている既存住宅に対し、専用の標章(ロゴマーク)を広告で使うことを認める制度。18年4月に制度運用が開始された。国土交通大臣の登録を受けた事業者団体に所属する会員事業者が標章を使用できる。  登録団体は2年間で11団体まで増えた。18年度は8団体が登録、19年度は3団体が加わった。現在、更に複数の団体が登録を検討し相談している。

2020.06.12