
19年の建設工事受注、2年連続で増加
―国交省、5億以上の民間工事が過去最高
国土交通省は12日、「建設工事受注動態統計調査報告」の19年分をまとめた。19年の受注高は前年比2.2%増の85兆6746億円となり、2年連続で増加した。このうち元請受注高は57兆6108億円(前年比0.3%増)で3年ぶりに増加した。元請受注高を発注者別にみると、公共機関は16兆5226億円(8.4%増)、民間等は大規模案件は増えたが小規模案件の減少が響き41兆882億円(2.6%減)。
民間等からの受注工事のうち1件5億円以上の建築・建築設備工事額は11兆2439億円(14.5%増)に伸び、現在の調査方法となった13年以降で最高額を記録した。民間等は、1件5億円以上の工事が2ケタ増となったものの、全体の約7割を占める5億円未満の工事が減少し、全体はマイナスとなった。発注者別では、受注高の最高は不動産業で3兆6212億円(4.6%増)。工事種類別では、受注工事額が多いのは「住宅」で2兆8858億円、「事務所」が2兆369億円。発注者別・工事種類別では、最多受注工事額は不動産業の住宅で1兆9956億円だった。
同日発表した19年12月の受注高は、7兆868億円(前年同月比1.7%減)で5カ月連続の減少となった。元請受注高は4兆7223億円(4.6%減)。このうち民間等からは3兆5978億円(4.9%減)となり、9カ月連続の減少となった。 1件5億円以上の民間からの建築・建築設備工事受注額は1兆1472億円(21.8%増)と大幅に伸び、11月の減少から再び増加に転じた。工事種類別では最多は「事務所」で2479億円、次いで「住宅」が2306億円だった。
2020.02.21