
大規模新築オフィスのリーシングが好調
─ワールドゲートほぼ満室、オークラ9割
大規模新築オフィスビルのリーシング状況が引き続き好調だ。働き方改革の浸透やBCP対応、イノベーションの創出などを理由に最新鋭のビルに本社を移す企業が多く、テナント誘致の進捗が当初の想定を上回るケースもある。
森トラストは7月31日、東京・神谷町で進める大型複合開発「東京ワールドゲート」(地上38階建て、延床面積19万5190㎡)のオフィス区画にJT本社とウィーワークの入居が決まったと発表した。既に入居を公表しているアメリカン・エキスプレス、伊藤忠商事、エイチ・アイ・エスと合わせほぼ満室となった。20年3月に竣工する。JTは移転に伴い、本社を置くJTビル(東京・虎ノ門)を売却する。
東京建物とサンケイビルが東京・池袋の豊島区役所跡地などで開発している「ハレザタワー」(地上33階建て、延床面積6万8600㎡)は竣工まで10カ月を残し、6割の床が埋まった。一坪当たり3万円(フロア単位の場合)で募集している。省エネ性能に優れているのも特徴で、一次エネルギー消費量を50%削減する「ZEB Ready」の認証を高さ150m以上の超高層複合ビルで初めて取得した。
7月31日に竣工した東京・虎ノ門のホテルオークラ東京の本館建て替え計画「オークラプレステージタワー」(地上41階建て、オフィス延床面積約6万4000㎡)は9割が内定済み。8~25階のオフィス床を日鉄興和不動産と大成建設などが出資する特別目的会社が同日付けで取得した。テナントは積水化学工業東京本社、JX金属の本社、日本エスコンの本店、青山綜合会計事務所の東京オフィスなど。ホテルとの一体開発やオフィスのスペック、専用ラウンジを含めた商品性などが評価された。
2019.08.09